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肺炎球菌ワクチンについて -2020年1月改訂ー

[2020.01.16]

肺炎について


● 肺炎は日本人の死因の第3位に位置しています

● 肺炎の原因となるのは細菌、ウィルスなど様々ですが、肺炎球菌が多くを占めます

● 肺炎球菌ワクチンは、 “肺炎球菌による肺炎” の発症予防、重症化予防を目的としています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肺炎球菌ワクチンには2種類あります


●肺炎球菌ワクチンには

① ニューモバックス(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)

② プレベナー(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)

の2種類があります。①のニューモバックスについては、2014年から65歳以上の方に対しては助成が出ており年齢ごとの定期接種となっているので、お受けになっている方も多いと思います。しかし1回ワクチンを受けたからといって、肺炎球菌による肺炎を一生防げるわけではなく、効果は徐々に落ちていきます。

 

肺炎球菌には93もの種類が存在します

●一口に肺炎球菌といっても実は93種類もの亜型が存在します。このうち、人に感染しやすい上位23種類をカバーしているのが①のニューモバックス、13種類をカバーしているのが②のプレベナーとなっています。数字だけみると23価のニューモバックスの方がいいと思われますが、人に重大な感染を引き起こす肺炎球菌の種類は上位13種類をカバーすれば、23種類をカバーできなくても差がそこまでないという報告もありました。また免疫効果の持続時間の違いもあり、一概に23価の方が絶対いいというわけでもありませんでした。

 

最近の肺炎球菌の動向 ~最適なワクチン接種の方法は常に変化します~

●小児においては、②のプレベナーは現在定期接種となっており全員が接種しています。つまりは、日本社会全体が、上位13種類の肺炎球菌に対する免疫がついてきています(【集団免疫】といいます)。そのため、成人の間で流行する肺炎球菌のタイプも、上位13種類から外れるタイプが増えてきました。

●海外では、一時、成人に対しても②のプレベナーを定期接種で全例接種することも推奨されましたが、上記の理由から、現在は定期接種では推奨されなくなりました。

●現時点での、日本における推奨されるワクチン接種方法は日本感染症学会から示されていますが、これも数年後には変更されている可能性が高いです(→ 日本感染症学会による65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種の考え方 )。

 

当院では両方のワクチンを取り扱っております。詳しくは医師、スタッフまでお尋ねください。

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